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2013-02-27

ワイナリーロードのレストラン(Winery Road 96 Restaurant)

ワイナリー(Rust EN Vrede)
道端の展示物
ケープタウン周辺にはたくさんのワイナリーがあります。白、赤、デザートワインとワイナリーごとに独自色を打ち出しています。消費者の好みはそれぞれなのでこちらではワインテースティングやレストラン、庭園などを整備し集客に力を入れています。



96レストラン
ローカルな庭
市内から車で30分~40分で行けますので週末のランチタイムなどは家族連れなどで賑わっています。夏の時期はヨーロッパなどからの観光客もワイナリーツアーを企画して押しかける様子です。ワインの試飲に景色のおまけがつくといったところでしょうか…



スターター
メイン
試飲の費用は様々ですが、20ランド(200円)も出せば十分楽しめます。そのなかの一つワイナリーロード96レストランを訪ねました。昼食を戸外で楽しみました。白ワイン、スタータ(野菜サラダ)、メイン(サーモン)で150ランド(1500円)で楽しめます。おまけの景色も気持ちが良かった。


葡萄
南アのワインは品質の良いものが日本人的感覚ではとても格安で入手できますが、これらを支える農業者の賃金はとても低いものです。南アでストライキにもなった農業労働者の賃上げ要求の内容は「一日あたり69ランド(690円)の最低賃金を150ランド(1500円)に上げよ」などでしたが、ストライキなども行われて、これに西ケープ州の一部の農場で105ランド(1050円)で折り合ったという事例がありました。格安料金の背景にこんなことがあることも考えておく必要がありそうです。



2013-02-25

ケープタウン日本祭り(Cape Town Japan Day)

コスプレ(パンダ)
コスプレ(和風)
ケープタウン日本祭りが開催されました。南アの若い世代が考えた日本のイメージ交流ということで様々の楽しい企画が紹介されました。

 もっとも派手で目立っていたのがコスプレです。地元の若い娘たちが様々に衣装や化粧を工夫して舞台に並びました。

コスプレ(舞台)
コスプレ(洋風)
このようにふん装するのがとても楽しいということです。たくさんの来場者が一緒の写真を撮るなどとても人気がありました。







空手
剣道
日本の伝統武術である柔道、空手、剣道、合気道などがこちらの同好メンバー(武術家たち)によって模範演技が披露されました。







合気道
武術家たち
初めて見る参加者も数多くいて、それぞれの型の意味するところは解らないにしても迫力はだけはきちんと伝わっていたと思います。








魂太鼓
子供たち
開会と閉会に打ち鳴らされた日本の太鼓も大いに喜ばれていました。子供たちが太鼓のリズムに合わせて踊りだしていたのが印象的でした。







盆栽
鯉と盆栽も地元の愛好家の好意で展示され、とても珍しがられていました。

 科学技術や先端技術の紹介も大切なことですが、南アの若者や庶民に身近に受け入れられているこれらの文化や伝統の日本紹介も必要なことと思いました。

2013-02-23

地元紙の報道から(Reading some local newspapers)

Cape Times紙
バレンタインデーはこちら南アではチョコレートを贈るということもあるようですが、夫婦や友達などの男女双方が花やカードを贈り合うというのが普通のようです。私の教室では2月14日に珍しいスイスの事例や6月12日のブラジルの恋人の日(季節違いのバレンタインデー)など各国の事情について情報交換しました。日本の3月14日のホワイトデーについては特に関心が寄せられました。

 2月14日には南アの国会でズマ大統領の「施政方針演説」があり、翌日の新聞では通常ならばトップ記事で紙面を埋めるはずでしたが、2月15日の一面トップはオスカー・ピストリウス容疑者による恋人のリーバ・ステーンカンプさんの殺害記事でした。地元紙Cape Timesはその日以降も連日トップ記事でこの事件を報道しています。

 バレンタインデーの以前にはブレダスドルブで16歳の少女が知り合いの少年たちにレイプされ、その後、腹部を切り裂かれて殺されてしまうという事件が起こりました。この少女は発見された時にまだ息があり、病院で自分をひどい目に合わせた少年の名前を言ってから息を引き取ったのです。

 こうした事例にとどまらず南ア社会では新聞などを読み込むと一日に何件かの強盗、レイプ、恐喝などの重大な暴力行為が発生しています。また、鉱山労働者によるストライキなどの抗議行動の際に、マリカナなどの事例では警察隊の発砲によって多数の死者が出る事態となりましたが、昨年8月に起こったこの事件の国による調査報告がいまだに終わっていません。

私の思うところでは新聞などに短く取り上げられたり、全く記事にはなっていないような日常的な暴力の発生にこそさらに目を向けるべきです。これらのことは民主主義の根幹を揺るがす出来事としてマスコミなどがもっと継続的に着目すべきです。オスカーピストりウス容疑者の事件は世界的な関心を呼ぶことではありますが、それにもまして南ア社会で発生している日常的な暴力行為の一つ一つを最後まで追いかける姿勢が求められるのではないでしょうか?

 南アに一年間ほど暮らしてみると安全な街と言われるケープタウンでさえ、夜中に一人で歩くことは避けなければなりません。そして、是非、訪ねたいと思うタウンシップにも決して一人で行くことはあり得ません。勿論、日本との単純比較は慎みたいと思いますが、南アの未来のためにも避けて通れない、南アの人々自身による暴力との戦いが息長く必要と思います。

2013-02-22

カーステンボッシュ国立植物園(Kirstenbosch National Botanical Garden)

テーブル・マウンテンの東側斜面
真夏の花々
カーアステンボッシュ国立公園はケープタウンのシーポイント地区から車で20分程度の場所にあり、テーブルマウンテンの東側斜面に位置しています。南アフリカでは最も歴史のある植物園で1913年に開園しています。南アに自生する植物の約9000種についてここで研究管理されています。

クラスメート
クラスメート
市民の憩いの場としても良く整備され、数多くの植物に解説が施されています。今回、ここを私の語学学校のクラスメートとともに訪れました。私は何度かこの場所にはきましたが、2月の真夏に訪ねるのは初めてのことでした。天候に恵まれて楽しく午前中を過ごしました。


解説板
地元の高校生
植物園内には植物自体の解説があることに加え、この地を巡る歴史的な事象の説明や南アの植物全体の豆知識が掲示されていて、理科教育のサポートがされています。数多くの子供たちや高校生が訪れて学習していました。




群生と名札
群生と名札
私が好ましいと思ったことは通常の散歩では見落としがちな小さな花々にも一つ一つ名札を付けてあることです。南アの植物について少しだけ学べたことと午前中の2時間を散歩しながら観察出来たので万歩計の歩数も一万歩を越え、健康的な時間を持つことが出来ました。

2013-02-21

本屋さん(Some Book Shops in Cape Town)

平積みの値引き本

ケープタウンの本屋さんは値引き販売をします。お店の入口に棚を置き、刊行から少し時間が経過した本、特にハウツーものや料理本など大胆に半値近くまで下げてあったりします。ウオーターフロント内の大きな書店ではこのような値引き販売はありませんが…



古本屋
メイン通り
古本屋さんも各所にあります。先日、私の通うインターナショナルハウスの目の前にあるBook Shop 「Cafda」に本を持ち込みました。ほとんどが2年以内の発行物で汚れなどのない本を15冊ほど持ち込んだのですが、私は日本のように僅かだけれども買い取りの価格が提示されると思い込んでいました。

書店の主人は持ち込まれた本については「fantastic」などと言っていたのですが、いざ、こちらから買い取り価格を聞くと「Nothing」と堂々と返答しました。驚きましたが、それが南アかと妙に納得してしまいました。


 こちらケープタウンは食料品に比較して全体に書籍の値段が高いと感じます。紙質も特に良くはないのに100ランド(1000円)、場合によっては200ランド(2000円)を越えてしまいます。また、英国などからの輸入本も結構高くつきますので本の値引きは消費者としては歓迎の状況です。
 インターネットもそれなりに若者に普及してきてはいますが、この国では紙媒体による書籍などの流通がさらに適正な値段でもっと盛んになる必要があると私は感じています。

2013-02-18

アクアリウムとマリーンワールド(Aquarium & uShaka Marine World)

うつぼ
アクアリウム
ケープタウンのアクアリウムは暖流(インド洋経由)と寒流(大西洋経由)の魚たちをそれぞれ比較できるように展示しています。
巨大な水槽を使って昆布がどこまで成長できるか、回遊が必要な魚種についても上手に水流を作り出し、入場者が楽しめるように設計しています。


たくさんのニモ
昆布と回遊魚
また、研究者がプランクトンの実際を光学顕微鏡を活用して館内展示できるようにするなどなかなか学術的な工夫が凝らされています。1階から3階までいくつもの水槽を楽しみながら移動できるようになっています。




ペンギン
カメ
子供も大人も楽しめます。ペンギンなども皇帝ペンギンを含めて展示しています。ここケープタウンのアクアリウムは学生価格87ランド(870円)です。格安で大いに楽しめました。







イルカショウ(4頭揃い跳ね)
イルカショウ(後ろ立ち泳ぎ)
ダーバンにはウシャカ・マリンワールドでイルカショウやペンギンショウが楽しめます。こちらは水族館ではないので学術的な内容はケープタウンに譲って、あくまで観客が楽しめるショウをじっしすることに力を入れています。イルカの芸はなかなか見どころがありました。シニアは95ランド(950円でした。

2013-02-16

マハトマ・ガンジーと南アフリカ(Mahatma Gandhi in South Africa)

ガンジー像
平和と正義のモニュメント
南アフリカ共和国のクワズル・ナタール州にはインド系住民のタウンシップ内にガンジーを記念する平和と正義のモニュメントがあります。インド建国の父とも言われるマハトマ・ガンジーは1893年から1915年までここ南アフリカ21年間にわたり非暴力・不服従の「サティヤーグラハ」の運動を取組みました。


現在発行中のサティヤグラハ紙
館内展示のサティヤグラハ紙
その後インドに帰って建国運動のリーダーとなりインド独立を実現させるのですが、南アでの様々な経験が生かされたのは間違いないことでしょう。ガンジは1894年にナタール・インド人会議を設立し、1903年には「インターナショナル・プリンティング・プレス」を創りました。


モニュメントからの眺め
瞑想の場
このモニュメントはタウンシップの入口付近にある様子です。すぐ近くに学校が併設され、そこから延々と家並みが続いています。また、ここにはガンジーが実際に使っていた机や椅子が展示されいくつかの言葉が記されています。そして瞑想の場も設置されています。


今回、若きマハトマ・ガンジーの南アにおける成長と後に母国インドで展開した建国運動に生かされた「サティヤグラハ」の信念について学ぶことが出来ました。しかし、私はこのモニュメントとそのすぐ後に見学したANCの初代党首ドゥーベを記念する施設を比較しながら、世界の歴史的リーダーマハトマ・ガンジーについてより丁寧に説明出来る施設に改善すべきではと感じました。1948年にアパルトヘイトの法体制が確立するさらに前の時代に、21年間の長きにわたり南アフリカの貧しいものたちとともに自らたたかってきたことの評価がさらに高まっても良いのではないかとの思いです。

2013-02-15

ネルソン・マンデラとオーランジ高校(Nelson Mandela and Ohlange High School)

オーランジ高校生
オーランジ高校生
南アフリカ共和国では1994年に全人種参加による歴史的な総選挙が行われました。ネルソン・マンデラさんはこの総選挙で政党ANC(アフリカ民族会議)を率いて党首としてここの投票所に足を運び、一票を投じました。





ドゥーベさんの娘(ルルさん)
初代ANC党首のドゥーベさん
自ら選んだ投票所はダーバンの北に位置したイナンダのタウンシップにあるオーランジ高校でした。ここにはANCの初代代表のジョー・ドゥーベさんが葬られているお墓があります。私は2月11日ここを訪ねたのですが、ドゥーベさんの命日ということで彼の娘(ルルさん)やオーランジ高校の生徒約800人が墓参りに訪れていました。



オーランジ高校の記念館
この施設の解説担当者
私は現在のANC党首のズマさんのいくつかの振る舞いには疑問があるのですが、イナンダのタウンシップで高校生たちが初代ANC党首の墓参りをしているのを実際に見て、別の何かを感じ取ることが出来ました。また、その高校の投票所でネルソン・マンデラさんが行ったことの記録が展示されていました。


「LONG WALK TO FREEDOM」にも書かれていることなのですが、オリバー・タンボやクリス・ハニやチーフ・ルスリーやブラム・フィッシャーなどの友人たちを思い浮かべながら生まれて初めての投票を行ったことなどが記されています。遡って1962年8月に逮捕され、1964年に国家反逆罪終身刑でロベン島に送られてから1990年に解放されるまでの長きにわたる牢獄内の戦いだったわけですが、そのマンデラさんが逮捕された道路も今回案内されました。ANCについては新聞などで大きく取り上げられていることと併せて、そのの取り組みの歴史や現在の地域での地道な積み上げにも着目しなければならないと思いました。